ゆるい時間や廃退的に牧歌的
☆くぼっちゃんⅡ号(PENNTAXSP)の、復活再生の道を、しばし考えるあいだに、前回のネーミングの魔法で出てきた、「ゆるい時間」「廃退的」(はいたいてき)「牧歌的」(ぼっかてき)などについて、考えてみることにいたしますね。
ここでいう「ゆるい時間」とは、心が穏やかで緊張のしていない時、リラックスしている時。おおらかな気持ちの時、癒されている時などを指しています。「はやい」に対して「ゆっくり」、「緊張」に対して「緩和」、きついに対して「ゆるい」という意味です。別な、科学的表現でいうとβ波(ベーターは)に対して、α波(アルファーは)が出ている状態の時に、なるのかも知れませんね。
☆仕事でちょっと郊外へ、出かけて来ました。電車とバスを乗り継いだ、ちょっとした田舎? 予定の仕事を終えて電車の駅までもどります。バスが1時間に2本の割合で、すぐにバスは来ない状況です。バスに乗れば駅まで15分もあれば着きますが…。「天気もいいし、風も心地いい。次に急ぎの仕事が入っていないので、それじゃぁ~、日頃の運動不足の解消もかねて、歩いてみることにしよう!」と、気軽に歩きはじめました。
このとき、先ほどの少々緊張して仕事していたマインド(心)から、緩和してリラックスしたマインドにがらりと変わりました。(笑)そこで、カバンからデジタル一眼レフ(標準レンズ付)を取り出し、「いい光景に出会えた場合のみシャッターを押す。」という、極シンプルなルールを守りながら歩く。つまり、何らかの心に響くものが無いのにシャッターを押してはいけない。ということ。 たとえば、せっかく、費用もかけて遠いところまで来ているのだから、何か傑作でも撮らねば、、、。みたいなマインド(心)ではシャッターを押してはいけないっ。っていうルールを、意識して守ろうとしているんですね。それが、いいか、悪いかは、少しばかり続けてみれば、はっきりと、その違いが分かって来るものだと思いますねっ。
「あっ、いいなぁ♪」と、最初に目に飛び込んで来た光景は、ため池を背景にゆらゆら風で揺れている枯れ草。枯れきって乾燥しているのか、ドライフラワーのようになっていて、そこに池の表面に反射した逆光の陽の輝きがとても美しい。 最初は、池を取り囲んでいる手すりを排除して、自然物だけで撮ろうとしたんですが、どうもそれは、枯れ草と手すりが近すぎて無理なので、手すりもいっしょに(笑)ごく自然に素直に撮ってみました。 どうでしょう、「ゆるい時間」(くつろいだ時間)が写っていませんか?
さらに、歩いていくとこんな景色にも出くわしちゃうんですね。工事現場が荒れてしまって廃墟のような場面ですね。どちらかいうと「廃退的」でルーズな写真。廃退的なマインド(心)で撮影していくと、このような場面ばかり目につくようになってしまうかも知れません。ドキュメンタリーなどの特別な意味合いにおいては、有効な写真となる場合もありますが、やはり、あまりいい気分の写真ではないですよね。ゆるい時間は、くつろいでいる時間という意味で使っていて、廃退的でルーズな…。という意味ではないことを、言いたかったんですね。 この違いが、はっきりと伝わりますでしょうか?
そして、そこから30mも離れていない道端に、雑草がけなげに、花を咲かせている光景に出会いました。背景にはるかに続いている道路入れ、奥行き感、立体感がでるようにしました。素朴で牧歌的(そぼくでぼっかてき)な感じ、ちいさな幸福感のようなものが、伝わりますでしょうかね? これも非常にリラックスしたマインドでないと、こうした被写体に気づかないし、つい見過ごしてしまいそうですよね。
しばらく、歩くと、郊外の初夏らしく、モンシロチョウが飛んでいて花の蜜を求める姿がありました。実に天国的な光景ですよね。標準ズームのズームをめいっぱい望遠側にして、絞り放F5.6であまり背景はボケません(笑)が、飛び回る、動くチョウチョのことですから、何枚か連写してみて、その中から、フォーカスのきているものを選びました。
こうして、ゆっくり被写体と対峙して(向き合って)撮影が出来る場合は、スローなカメラが向いているんですね。針穴写真機やトイカメラ、ポラロイド写真などの流行も、そうした背景があるのだと思いますし、銀塩フィルムカメラ等でマニュアルフォーカス(自分でフォーカスをあわせる)を楽しんだりと、撮影時の本来めんどうな細かなプロセスを、ゆっくり、じっくりと考えながら愉しむことがスローカメラライフっていうのでしょうかね。撮影環境の選択肢は、増える一方で、ホント実に楽しいし、ありがたいんですよねぇ~。
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